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こちらでは、ろ布の寿命と対策について見ていきましょう。
ろ布は消耗品であるため、必ず寿命があります。寿命を迎える場合には大きく2種類あり、破損により寿命を迎える場合と、目詰まりにより寿命を迎える場合があります。
明確な期間があるわけではなく、破損の場合は破れた場合が寿命の合図となります。ろ布が破れたら寿命が来た合図です。交換しましょう。
目詰まりの場合は、糸の隙間に粒子が入り込み、洗浄では取り除けなくなった時が寿命の合図です。破損以外の場合は、ろ布の様子を注意深く確認することが必要です。
特に重要となるのは、バグハウスを保湿するということです。乾式はある程度の保湿が重要となります。保湿によって集塵条件を安定化させることができます。低い温度で集塵すると、ろ材の強度に影響を与える可能性があります。
また、目詰まりを起こしにくくするために、粒子のレベルを揃えることも重要です。大きな粒子が入ることで摩擦が起きやすくなるため、目詰まり防止の観点で非常に大切です。
乾きを抑えることができる材質などに配慮しておくことが大切です。ケーキ剥がれが起こりにくい材質選びは非常に重要だと言えるでしょう。
また、油分除去やアルカリ洗浄を定期的に行うことも大切です。目詰まり防止や磨耗軽減という観点から、ろ布の保護を念頭に置きながら利用することも大切となるため、日頃の使い方にも注意しましょう。
乾式の場合、ダスト剥離性が良好なろ材の選定が必要です。同時に、バグハウスの保温も求められます。
湿式の場合は材質の変更が必要です。表面の平滑な組織、ケーキが剥がれやすい材質に変更すればろ過布の目詰まり予防が期待できます。
乾式は、バグハウスを保温して、集塵条件の安定化を狙います。高濃度の酸性ガスだと、低温で集塵すれば酸露点を下回るため、ろ材の強度に悪影響を与えかねません。湿式の場合は、休止時の乾燥を防止しましょう。内部に結晶の析出が起きた場合は、運転前の過布洗浄が必要です。
乾燥によって粒子の固着が起きるケースもあります。湿式の対策は温度低下と同じです。休止時に乾いてしまうのを防止してください。内部に結晶の析出が起きたら、運転の前に過布洗浄を行います。
油分が付着すると粒子の抱え込みが起きます。乾式の予防法として、油分やタールが含まれるガスであればプレコートを行い、一時付着層でろ過布を守る方法があります。湿式であれば、油分の除去やアルカリ洗浄が有効です。
乾式だとバグの上部に微粒子による目詰まりが起きやすくなり、下部は粒子が大きいために摩耗が進む傾向があります。プレダスターによる粒子レベルを揃える、払い落とし後に十分な時間を取る方法が有効です。湿式では、フィルタープレスだと乾式と同じ状態になるため、プレフィルター重力沈殿による分級分類がいいでしょう。
湿式では、フィルタープレスだとろ板網形状による液体停滞のリスクが高まります。クッションやパッキンでは、荒い保護ろ布を使用します。
ろ布の構造や加工不備、ケーキの厚みが不均一な場合、フック部分での破損が生じる恐れがあります。ろ布のテンションを下げることや、磨耗しにくい構造を採用することで破損を防ぐことができるため、ろ布の重要性がよく分かります。
ろ布が薄い場合や、縫い縮身が生じた際に、ミシン糸切れが起こる可能性があります。ろ布の設計変更や、幅を広げるなど、根本的なろ布変更が必要となります。
ケーキ乖離不良によって起こるケーキ噛み込み破れは、硬いケーキに変更したり、ろ布の設計変更が重要となる場合があります。ろ布の重要性がこちらでもよく分かります。
屈曲疲労により、取り付けエッジ部が疲労き裂してしまう場合があります。あて布などによって修繕できる可能性もあるため、慎重に扱いましょう。
ろ布のずれなどによって生じる可能性が高く、ケーキの乖離不良や加工不良によって起こります。布を厚くしたり、保護ろ布を使用することで防止できる場合があります。
金網が劣化して起こるため、下網を利用することで回避することが可能です。
乾式の場合、主にろ布の強度が低下して破損が起こります。リテーナー部分の破損やリング外れなど、磨耗による破損が大半を占めます。
目詰まりにより乖離不良や重量増加が生じることで、結果的に破損が生じます。安定した運転や適切な素材の選択によって、防止することが可能です。
縦型ろ布は不適切な使用をしてしまうと、ろ過効率が低下するだけでなくろ過自体の品質も下げるリスクがあります。耐用年数を伸ばすために気を付けるべき、使用時のポイントについてご紹介します。
まず、ろ布のセット時には締めすぎや緩すぎに注意し、適切にセットすることが大切です。
ろ布に付着した不純物の取り外しの際にもいくつか注意点があります。不純物を取り除く器具とろ布を平行に保って取り除くことでフィルタークロスの損傷を防ぐことができます。不純物が長時間ろ布に付着し続けると、ろ布の変形やたるみにつながります。ある程度付着した時点でこまめに取り除くようにしましょう。
次に、ろ布の交換時の注意点を見ていきましょう。ろ布を取り外す際には、無理やり引き下ろすのではなく、補助ベルトをもって外すように心がけましょう。ろ布を交換した後には圧縮した空気をろ布に通して穴あきの確認することも大切です。そして、ろ布が正しく平らに取り付けられているかの確認をして可動させましょう。
工業用ろ布の耐用年数を伸ばすためのポイントは「ろ布選び」が大切です。
例えば、フィルタープレスに使用するであれば、モノフィラメント二層複合ろ布かモノフィラメントろ布またはサテン織りろ布が向いています。高い技術で織られた素材を使用することで、ろ過抵抗を下げ、ケーキの剝離も容易とさせ、耐用年数を長くすることができます。
ろ布のなかでも、合成繊維で作られているものは天然繊維と違い、虫食いや腐食の心配はありません。しかし、ろ布の保管時には注意点を守らないと、劣化させたり、寿命を短くさせたりするリスクがあります。材質を問わず、保管時には以下の点に注意が必要です。
本メディアでは、ろ布メーカーの中でも、オーダーメイドの工業用ろ布に対応と記載している企業の中から、信頼と実績を積み重ねてきた企業として、創業年数が長い企業3社を若い順にピックアップしました。各社の特長を詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。なお創業年数やオーダーメイド対応と記載のある企業に関しては2021年10月調査時点のものとなります。
引用元:公式HP
https://www.ohtsuka-jitsugyo.com
<注目ポイント>
<対応している過装置>
引用元:公式HP
http://www.nakao-filter.co.jp/
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<対応している過装置>
引用元:公式HP
https://kitamuraseifu.co.jp/
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