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ろ布を使用していると粒子同士がくっつき、目詰まりをおこします。目詰まり防止には定期的な洗浄が必要です。今回は、ろ布の洗浄方法について詳しく見ていきましょう。
ろ布の目詰まり防止は、定期的なろ布洗浄が重要となります。ろ布洗浄の方法は「付属の洗浄装置を利用する」「手洗いをする」「クリーニング会社に依頼する」の3つがあります。自社に適切な方法はどれなのか見極めて洗浄を行いましょう。
洗浄装置のある設備の場合は、定期的に洗浄機械部分を丁寧にメンテナンスしましょう。洗浄機械が汚れていると、十分な効果が発揮できません。定期メンテナンスの日を月ごとに決めて行うことで、常に洗浄装置を必要な時間に行える準備が行えます。
洗浄装置がない場合は、ろ布を手洗いしましょう。ただし注意点があります。バグフィルター用のろ布は水洗いしてはいけません。バグフィルターを水洗いするとろ過の性能が落ちてしまいます。
ろ布クリーニングを行っている会社もあります。クリーニングでは、高圧洗浄機を使用し、手洗いでは落とせない目詰まりもスピーディに落とせます。
バグフィルターの洗浄は、専門の会社に依頼し洗浄を行ってもらうのが良いでしょう。洗浄を行う会社やメンテナンスを行う専門業者がいます。
バグフィルターろ布には、洗浄した後で縮んでしまう素材があります。したがって始めにサンプル洗浄をおこなって洗浄後も装着可能か確認後、洗浄を依頼するようにしましょう。会社によっては、新品のろ布の製作依頼も同時に受付可能になっている場合があります。
バグフィルターのろ布洗浄できる回数は、お客様の使用状況によってまちまちです。専門業者では、洗浄後に印をつける作業を行っているので、回数を確認しながら自社のろ布洗浄回数を把握していくと良いでしょう。
フィルタープレスのろ液回収方法は「オープンデリベリー型」と「クローズドデリベリー型」が一般的です。ここでは、それぞれのろ液回収方法について、詳しく解説します。
オープンデリベリー型では、プレート溝部を流れて下部に集められたろ液がプレート側面から流れ出し、液出用バルブコックに回収されます。プレートが原液の漏れによって濁りが生じてしまった場合、そのプレートのみ、ろ液を止めることが可能です。
オープンデリベリー型の場合、各プレートから流れるろ液の流量の調整や清澄度の確認ができます。
クローズドデリベリー型は、ろ液が溝部の連絡光を経由し、ろ液収液孔に入ります。ろ液収液孔に入ったろ液は配管を通り、本体外へ回収されます。クローズドデリベリー型の場合、原液漏れによるろ液のにごりに対しては止めることができませんが、臭気など悪条件のろ液の回収には適しています。ろ過終了後には、ケーキ洗浄を行います。
フィルタープレスのケーキ洗浄方法には「ケーキ直接洗浄方法」と「ケーキ貫通洗浄方法」があります。
ケーキ直接洗浄方法とは、ろ過後に同じ経路に洗浄液を送る方法です。効果的にケーキ洗浄を行うために、ケーキ室内にケーキが充満する直前に切り替えます。ケーキ室内には洗浄残液が残るため、脱水効果を高めるためにエアーブローおよび圧搾機構の併用を行います。
ケーキ貫通洗浄方法は、送液孔のほかに洗浄孔を設けたプレートを使用します。ケーキ貫通洗浄方法で大切なことは、ケーキ室内にケーキが充満することと洗浄液がケーキ全面へ平均的に通過することです。ろ布と溝部の間に洗浄液を送り、ろ布の裏側から洗浄液を貫通させることで、集液プレートにろ液を回収します。