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「差圧」とは、2つの異なる場所の圧力の差を測定したものです。大型集塵機においては、この差圧は非常に重要な指標であり、ろ過プロセスの健全性を示す要素であることから、適切に管理することが求められます。
差圧を測定する際には、通常集塵機のフィルター室を挟んだ入気側と排気側の間に設置された差圧計によって計測が行われますが、単位は主に「kPa」や「Pa」が用いられています。また、微小な差圧が重要となる場面においては、「微差圧計」を用いて測定を行います。
差圧は集塵機の状況を可視化する重要なKPIであるといえます。例えば、差圧が高い状態になっている場合にはろ布の目詰まりや払い落とし装置の故障が発生していると予想されます。また、急激に差圧が低い状態になったケースでは、ろ布の破損や脱落の発生による粉塵の漏れの疑いがあるといえます。
このような点から、適正な管理基準値内で差圧が推移しているかを十分に監視することによって、ろ布の交換時期やトラブルが発生していないかといった予兆について判断することが可能となります。
差圧の目安は1〜2kPaとされており、ろ過速度も0.3〜2m毎分の範囲で設定されています。この場合、差圧が高すぎると送風機にかかる負荷が大きくなってしまうことから、電力を浪費につながるとともにろ布の破れなどろ過プロセスに問題を引き起こす可能性があります。
逆に差圧が低すぎる場合にはダスト層の形成が適切に行われていない可能性があることから集じん効率の低下につながってしまう可能性も。以上の点から、設定された範囲内での管理を行うことが大切です。
差圧が上昇した場合には、送風機がそれまでと同様の風量を維持しようとするために大きな力が必要になります。このことは、消費電力の増大につながっていきます。また、差圧を下げようとしてパルス洗浄の頻度を上げた場合、使用する圧縮空気の消費量も増大することになるために運転コストが全体的に悪化するという傾向があります。
このような点から、差圧を適正範囲で安定させることは、エネルギー効率の面でも重要なポイントであるといえます。
一例として、風量を上げた場合には一時的に差圧レンジ全体が上昇するといったように、ろ布における差圧のベースラインは固定しているものではなく、ろ過風速やダストの濃度、ガス温度といった運転条件が変わることによって変化していきます。以上の点から、運転条件に変更があった場合には、新たに安定した差圧値の再設定を行い、その値からの上昇幅を見てメンテナンスのタイミングを測ることが大切です。
ろ布の目詰まりは、差圧が上昇する大きな原因であるといえます。特に粒径が微細なダストや粘着性・吸湿性が高いダストの場合にはろ布の繊維の間や表面の孔に入り込みやすく、払い落としが困難な状態になりやすいことから、差圧が継続的に上昇する、といった状況になってしまいます。
排ガスの温度が露点温度以下となった場合には、ガス中の水分が凝縮してしまいろ布に結露することになります。この水分がダストと混ざり合ってしまうと固形化する・泥状になってしまうといった状況になるため、ろ布の通気性が大きく低下します。
パルス洗浄を行う集塵機の場合、パルスエアの噴射圧力が低い場合や清浄の間隔が長すぎるといったケースでは、ろ布の表面に形成されているダストケーキを適切に剥離することができないために、だんだんとダスト層が厚くなっていき、結果として差圧が上昇することになります。この点から、ダストの性状や風量に合わせたパルス頻度や噴射時間の設定を行うことが大切です。
ダクトの設計に不備がある場合、気流の偏りや流速が均一にならないといった状況が発生する可能性があります。その場合、集塵機内のろ布の一部に負荷が集中するため、他の部分よりも早い段階で差圧が上昇し始めることになります。また、ろ布の破損・脱落などが発生した場合には差圧が急激に低下します。これは、フィルター機能に異常が発生していることを意味しています。
差圧が上昇した場合には、まずはパルス清浄の設定を見直します。例えば清浄効果を高めるために圧縮空気の噴射圧力を上げるといった対応や、清浄頻度と間隔を短くすることによってダストケーキが厚くなる前に剥離させて差圧のピーク値を抑えるといった方法などがあります。また、タイマー式の清浄から差圧が設定した上限値に達した時のみに清浄を行い方法に変えるという方法も考えられます。この方法であれば必要な時にのみ清浄が実施させることで圧縮空気の消費量を削減できるといったメリットもあります。
パルス清浄の最適化を試みても状況が改善しない場合いは、集塵機に流入するガス温度や風量、水分量などの運転条件がろ布の設計仕様や当初の運転条件に合っているかを確認します。「水分量が急激に増加していないか」、「設計風量以上の負荷がかかっていないか」といった点について見直していくことが求められます。
差圧が時間ごとにどのように推移しているかといった記録から、原因を分析することも必要となります。例えば差圧が急激に上昇している場合には、プロセス異常やパルス弁の故障によるものと推測できますし、緩やかに上昇している場合には、ろ布の経年劣化や寿命、ダスト性状が変化したことによるものと考えることができます。
フィルタープレスの運転管理においては、ろ過圧力のプロファイルとろ過サイクル時間といった項目を重視します。また、ろ布と脱水ケーキの状態について確認することも必要となります。
ろ過サイクル全体において圧力の変化をプロファイルとして監視する中で、規定のろ過時間よりもかなり早く圧力が上限に達した、というケースについては、ろ布の目詰まりなどが考えられます。また、逆に圧力が規定値まで全く上がらない、というケースについては、ろ布の破損やポンプ異常などが予想されます。
フィルタープレスにおいて差圧の上昇や脱水時間が長くなるといった状況が続いている場合には、ろ布の目詰まりが進行している状態であると予想できます。そのため、定期的にろ布の目詰まりを除去し、通気度を回復させます。洗浄の頻度を最適化することによってろ布の寿命を伸ばして運転効率の維持に繋げていきます。
本メディアでは、ろ布メーカーの中でも、オーダーメイドの工業用ろ布に対応と記載している企業の中から、信頼と実績を積み重ねてきた企業として、創業年数が長い企業3社を若い順にピックアップしました。各社の特長を詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。なお創業年数やオーダーメイド対応と記載のある企業に関しては2021年10月調査時点のものとなります。
引用元:大塚実業のHP(https://ohtsuka-jitsugyo.jp/manufacturing2/lp8/964eb121-459e-4b24-9e43-9919da6f58f9/)
<注目ポイント>
<対応している過装置>
引用元:公式HP(http://www.nakao-filter.co.jp/)
<注目ポイント>
<対応している過装置>
引用元:公式HP(https://kitamuraseifu.co.jp/)
<注目ポイント>
<対応している過装置>