公開日: |更新日:
ろ布は、ろ過の品質や効率に大きな影響を与える重要な要素です。本記事では、ろ布の規格に関する基本的な知識として、材質、構造的要素、糸の種類について解説します。
ろ布の材質は、ろ過の対象や環境に応じて適切に選定される必要があります。以下に代表的な材質とその特徴を紹介します。
ポリエステルは、耐酸性と耐熱性に優れており、幅広い業界で使用されている素材です。速乾性があり、変形しにくいため、長期使用が可能。ただし、アルカリには弱く、蒸熱による加水分解のリスクがあります。
ポリプロピレンは、耐酸性・耐アルカリ性が非常に高く、さまざまな業界で活躍しています。軽量で水に浮く性質があり、速乾性や耐久性にも優れていますが、染色性が低いのが特徴です。また、耐熱性はやや劣ります。
ナイロンは、抗張力、耐摩耗性、耐アルカリ性に優れており、化学工業や食品関連で利用されている素材です。水分を含むと伸びる性質があるため、湿潤環境に強い反面、酸には弱く、収縮や伸びが大きくなる場合があります。
芳香族ポリアミド(アラミド繊維)は、耐熱性が非常に高く、250℃以下の収縮率が1%未満という安定性を持ちます。酸や化学薬品にも強いため、主に高温環境や化学工業で利用されています。
ろ布の構造は、ろ過性能や耐久性に直接的な影響を与えます。以下は、主な構造的要素についての解説です。
ろ布の織り方は、ろ布の特性に大きく影響を与えます。平織は耐久性が高く、目詰まりが少ない一方、朱子織は高い捕集性を持ち、処理量が多い特徴があります。
ろ布を構成する糸の種類によっても、性能に差が出ます。糸の特性を理解することが、ろ布の適切な選定に役立つでしょう。
スパン糸は短い繊維を撚り合わせて作られ、捕集性が高い反面、目詰まりしやすいという特性があります。
マルチフィラメントは複数の繊維から構成され、スパン糸とモノフィラメントの中間的な特性を持ち、ろ過効率と耐久性のバランスが良いのが特徴です。
モノフィラメントは一本の太い繊維から構成され、ケーキ剥離性と耐久性に優れているため、長期的な使用に向いています。
ろ布を選定する際には、材質や構造的要素、糸の種類などを総合的に考慮する必要があります。適切なろ布の選定は、ろ過効率の向上や運転コストの削減に直結します。特に以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
本メディアでは、ろ布メーカーの中でも、オーダーメイドの工業用ろ布に対応と記載している企業の中から、信頼と実績を積み重ねてきた企業として、創業年数が長い企業3社を若い順にピックアップしました。各社の特長を詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。なお創業年数やオーダーメイド対応と記載のある企業に関しては2021年10月調査時点のものとなります。
引用元:公式HP
https://www.ohtsuka-jitsugyo.com
<注目ポイント>
<対応している過装置>
引用元:公式HP
http://www.nakao-filter.co.jp/
<注目ポイント>
<対応している過装置>
引用元:公式HP
https://kitamuraseifu.co.jp/
<注目ポイント>
<対応している過装置>