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バグフィルターは、高濃度の粉塵除去に適した集塵機器です。ろ布を活用してばいじんをろ布表面に堆積させることで、集塵を行っていきます。ばいじんを集めるだけではなく、定期的に粒子を払い落とす必要があるため、素材選びが重要です。
なお、バグフィルター用のろ布は、交換時期の判別が難しいとされています。ろ布自体の劣化を判断しにくく、常時ろ布の状態を監視することで、適切な交換時期を見極めることが重要です。破損後に交換となると、周辺へのガス漏れが起こります。周辺への影響が大きいため、先手を打ったろ布交換ができるよう、近年ではダストの漏れ量が常時監視されることが多いです。人力による監視はもちろん可能ですが、時間やコストが掛かるため、機械を上手く活用していきましょう。
製鉄や製鋼、電気炉、鋳造、セメントなど、幅広い産業分野で利用されているという特徴があります。したがって、それぞれの利用用途に適した素材選びが重要です。適した素材を見つけるためには、オーダーメイドがオススメです。
なお、ろ布の破損はもちろん、ゆるみやズレも致命傷となります。そのため、未然に事故を防ぐという観点でも適切なろ布選びは重要です。現時点で課題がある場合には、躊躇せずにプロに相談しましょう。適切なろ布を選択してくれるでしょう。
ガスの処理を行うろ過機です。入口へ入ったガスが、ばいじんをろ布に付着させながら出口へ出ていく仕組みです。内部には円筒状のろ布が多数設置されており、定期的にろ布のばいじんを振り落としながら利用します。
振り落とす際には、パルスジェットが使用されます。逆流の圧によってばいじんが払い落とされる仕組みです。なお、近年ではガス漏れを防ぐために、ガス排出側にダストモニタが設置され、常時監視されていることが多いです。
アコーが取り扱っているのはエアショックバグフィルターです。装置のガス入り口から含塵ガスが入り出口から排出。粉体はフィルター外面に付着します。フィルターに付着した粉体は高圧のパルスジェットによるエアショックで瞬時に払い落され、装置下部の排出機から排出されるというシンプルな仕組み。プリーツバグフィルター、円筒ろ布バグフィルター、セラミックバグフィルターがあります。オーダーメイドで処理するガスや粉体の種類に合わせた仕様を提案してくれる会社です。
1946年に八幡製鉄所内の運搬用貨車の修理業務などを請け負う会社として創業された会社です。1950年にはバグフィルタ1号機を製作・納入。国内外のセメント、鉄鋼、鉱業、化学、食品、ゴミ焼却施設・産業廃棄物処理等で納入実績があります。高性能でコンパクトなパルス式、シンプルでトラブルが少ない安価モデルなど、用途・状況に合わせて適切なモデルを提供してくれる会社です。バグフィルタ式集塵機は、工場内の粉塵を高効率で捕集する「バグフィルタによる 乾式ろ過方式」を採用しています。
生産台数の約半分はセミオーダーで要望をカタチにしている集塵機メーカーです。神奈川県に本社を構え、全国に多数の拠点を設置。エリアごとにきめ細かいサポートをしてくれます。付着性粉体の集塵ができるサイドインレットバグフィルターを用意。1BOXあたりフィルター面積10㎡のモジュール構造で、必要なフィルター面積と設置スペースに応じて自由に設計可能です。フィルター交換の際は、集塵機内部に作業者が体を入れることなく外側から作業できます。
1955年に創業した粉粒体定量供給機やハンドリング設備の専門メーカーです。オフィスとファクトリーがある福岡の他、東京と大阪の3拠点で活動しています。品質マネジメントシステム、環境マネジメントシステムの認定も受け、品質管理を徹底。環境保全への取り組みもしています。粉体受入時の粉塵捕集に使えるバグフィルターも用意。逆洗パルスエアーでフィルターの脱塵を行うBMB型(逆洗式)、吸引ファンにより強制的に粉塵捕集を行うH型(吸引式)があります。
1996年設立。トナー製造設備や粉体処理設備のシステムエンジニアリングを行っている会社です。圧縮空気が入った小型容器から瞬間的にフィルタ内側へエアを吹き付けるパルスジェット式バグフィルタ、ろ過面積1~2㎡のフィルタを使用した小型バグフィルタ、フィルタをケーシングの横面から抜き出せる横抜き型など様々な特徴のバグフィルタを取り扱っています。タンク内に流れ込むガスが多くて目詰まりを起こす小型バグフィルタを圧抜きに転用できるベントフィルタ(圧抜き用)も取り扱い可能です。
処理ガスと煤じんの性状に合った装置の計画とろ布の選定が重要なバグフィルター。これまでの豊富な納入実績と三菱重工グループのノウハウを基に、ニーズやプラントシステムの状況を踏まえ、性能と信頼性が高いバグフィルターを提案してくれます。ろ布の圧力損失低減、長寿命化を実現。高気密切替ダンパを採用したことで気密性も高くなっています。また、メンテナンスも簡単にできるのが嬉しいポイント。脈動逆圧方式、パルスジェット方式の装置を取り扱っています。
本拠地はイタリア。世界で使用されている粉体ハンドリング機器メーカーです。1995年より日本市場でのグループ製品の販売をスタートしています。機器の選定から納品まで、迅速な対応を心掛け、海外からの有益な情報や技術を日本のマーケットに合う形にして紹介している会社です。円筒型バグフィルター、角型集塵機、サイロ通気フィルターなど、幅広い装置を取り扱っています。テスト機器も保有しているので、いつでも対応可能です。「コンパクト出すとコレクタ製造メーカー」として環境保護に対する取り組みにも注力しています。
バグフィルター集塵装置を主力商品として1973年に設立。「地域との共生+自立化」をコンセプトに、「小規模な木質バイオマス熱利用設備」にも力を入れています。社会と企業のニーズを満たし、本当の豊かさを感じられる社会を実現するために、バイオマステクノロジーに磨きをかけている会社です。バグフィルタ集塵機では、パルスジェット方式の高性能集塵機、シェーキング方式の間欠運転型バグフィルタ集塵機、パルスジェット方式の連続運転型バグフィルタ集塵機、逆洗方式のバグフィルタ集塵機などを取り扱っています。
1958年に創業。親子代々で受け継いできている会社です。愛媛県に本社、大分県に営業所があります。沖縄から北海道まで、取引先の規模は日本全国。ニーズに合わせて必要としているものを作ることはもちろん、設置後も責任をもって対応することを大切にしています。バグフィルター集塵機は、パルスジェット式と振動式の2方式を標準として採用。目詰まりによって吸引力の低下や吸引不能にならないよう、粉塵のクリーニングをしっかりと行える装置です。
大阪本社と東京営業所の2拠点で活動している集塵装置の設計・製作・販売・据付工事等を一貫して請け負っている会社です。1965年に創業。集塵装置の他にも、脱臭装置やミスト除去装置、湿式ミスト・ヒューム除去装置、溶剤回収装置など、様々な装置の製造もしています。保守も対応可能です。独自のろ過布を開発。様々な用途に適した機種を提案可能です。パルスジェット洗浄方式、逆洗・シェーキング併用方式のバグフィルターを用意しています。
1978年に設立の東京都港区にある会社です。電気集塵機・スクラバー等、集塵機を専門として、設計・製作・据付を行っています。乾式電気集塵機、湿式電気集塵機、バグフィルター集塵機、パイプスリット・ベンチュリスクラバーなどを、ニーズに合わせて提案。ナフコ・バグフィルター集塵機は、都市ごみ焼却炉・産業廃棄物焼却炉より排出されるダイオキシン等の有害ガスやダストをガス急冷装置、ダイオキシン反応・吸着剤供給システムで高効率除去します。
石油、化学、金属、電力など幅広い分野で産業インフラを支え、安全・安定な稼動に貢献し豊かな未来を拓くことをコンセプトに活動しています。都市ごみや産業廃棄物の焼却炉をはじめ、溶解炉・溶融炉等の排ガスから、酸性ガス、ダイオキシン、重金属や微粒子物質を除去する排ガス処理装置を用意。薬剤を投入し、さらにダイオキシンを除去した上で、高性能バグフィルターが有害物質をとらえ、煤じん濃度を低下させる仕組みです。用途に合わせた設計を提案してくれます。
東京本社と大阪営業所の2拠点に加え、東京・横浜・名古屋・大阪・奈良・姫路・大牟田・八代に協力工場があります。ダイオキシン類やさまざまな粉塵の補集・回収にぴったりの、省スペースタイプのバグフィルターを用意。高効率で安定した吸塵力が特徴です。強力エアを利用して、ろ布表面に付着したダストを強力なバルスショックで払い落す仕組み。フィルター交換が簡単なことも嬉しいポイントです。小風量から大風量までの豊富なメニューを搭載しています。
1967年設立の舗装機械用自動制御装置や建設機械を販売している会社です。パルスジェット型バグフィルターの設計製造にも対応。長年の豊富な経験を活かした信頼性の高い乾式集塵装置です。大型車両への搭載が可能な輸送型。結露による缶体腐食対策として外装への保湿施工にも対応しています。バグ払落し間隔は、同時のタイマーを搭載。主導で設定が可能です。バグ内外の差圧による自動的制御もできます。建設廃材からゴミ、木屑等を回収する局所集塵システムも提供可能です。
1916年に創業された歴史のある会社です。粉体関連事業を中心に、粉状の原料や製品を「砕く」「大きさ別に分ける」「混ぜる」「乾かす」などの加工を行う粉体処理装置などを開発、製造、販売しています。メンテナンスやシステムエンジニアリングにも対応可能です。気流中の粉体をフィルタメディアで捕集し、圧縮気体によるパルスジェットでフィルタから払い落とす逆洗機構の乾式のろ過式集塵機を取り扱っています。集塵風量やフィルタ差圧の変動が少ないため、安定運転が可能な装置です。
全国の工場・ろ過プラント、焼却場などで使用される、工業用ろ布・バグフィルターなどを製造している中尾フィルター。中尾フィルター工業では、一般的に使用されている布織や不織布製のろ布を製造しています。中尾フィルター工業のバグフィルター用ろ布は、製鉄、製鋼、電気炉、鋳造、セメント、非鉄金属、アルミ、化学、砕石など、幅広い分野で利用されています。多種多様なバグフィルター用ろ布を取りそろえており、目的に適したろ布を選定してくれます。
アトムスフィルターでは、PP、TR、NY、CN、その他特殊ろ布など、多種多様な製品を取り扱っています。専門のスタッフによる、各社メーカーの集塵機ろ布・排水用ろ布取替も行っています。製造工程、ろ過条件・目的などに応じて、適したフィルターの制作も可能です。技術者の専門知識を活かして、適したろ布・フィルターの選定、提案を行います。フィルター部門、集塵機部門、鋳造設備部門の三部門が一丸となり、業務の削減などにも協力します。
CETが得意とするのが、セラミック繊維フィルター・エレメントです。それ以外にも、一般的な織布や不織布製のろ布を製造しています。CETのバグフィルター用ろ布は、中国および日本の提携工場で製造されています。バグフィルター用ろ布には、アクリル、ポリエステル、耐熱ナイロンなど、さまざまな種類のものがあり、担当者が目的に適したろ布を選定してくれるそうです。トナー設備、シリカ製造、薬品製造等さまざまな産業分野に使用されています。
朝日テックでは、バグフィルター用ろ布に使用する繊維を10種類以上取り扱っています。多種多様な繊維ごとの特性を見極め、用途に適したバグフィルター用ろ布を提供しています。朝日テックの強みは、自社工場製造であることです。中間業者が存在しないため、スピーディな対応が可能です。全工程を自社でサポートしています。中間マージンが発生せず、料金も安価です。バグフィルター用ろ布のオーダーメイドにも柔軟に対応しています。
バグフィルターは、主に産業設備などに使われる集塵機の一種です。気体中に浮遊する微細な微粒子やダストを捕集することで、該当設備の気体やガスを浄化します。
微粒子やダストをろ過し、分離するはたらきをしているのが、「ろ布」です。ろ布がフィルターの役割を果たしています。ろ布の素材は木綿・ポリエステル・ナイロン・ポリプロピレン・アクリル・テフロン・ガラス繊維といった高分子合成樹脂が主流。
通常、バグフィルター内に筒状になったろ布が設置されます。処理すべきガスが入口から入ってくると、ダストはろ布に付着し、きれいなガスだけが出口から排出される仕組みです。
補修した煤じんをろ布から払い落とす方式です。払い落とす方式も、パルスジェット方式や脈動逆圧方式などがあります。煤じんを捕集するのは、バグフィルタに取り付けたろ過筒です。ろ過筒はろ布とろ布支持枠で構成されています。
パルスジェット方式は、一般的にろ過速度が高速、脈動逆圧方式は中速です。パルスジェット方式は集じん装置を小型化できますが、ろ布のサイズは中口径中尺、寿命は2年~4年です。一方、脈動逆圧方式は大口径長尺ろ布が使用でき、寿命は3年~5年保ちます。
バグフィルターの中にはろ布があります。素材の主流はポリエステルやコットンですが、ナイロン、ガラス繊維などもありニーズで使い分けられているものです。バグフィルターは集じん以外に多種多様な用途で使われています。
ただし、バグフィルターと換気設備では、粉塵とカビ防止を完全に除去できない場合があるのです。浮遊粉じんは設備への堆積により不具合が生じるリスクがあります。結果、歩留まりが減る、カビが繁殖するといった問題が起こるのです。
粒子が1マイクロメートル以下、100ナノメートル以上だと、気管支や肺への沈着により、炎症や血栓、心臓や肝臓への健康被害といったリスクが高まります。対策として、バグフィルターとともに、健康被害を引き起こすサイズの粉じんも補修できる空気清浄機の併用が有効です。
バグフィルターにおけるトラブルで代表的なのは、「フィルターのはたらきをするろ布が脱落や破損する」ケースです。
粒子を含んだガスが局所的に集中してしまうことにより、ろ布の脱落や破損が生じやすくなります。また、ガスの流速の変化が原因でろ布が揺れ、周辺のろ布やケーシングと接触するのも脱落・破損の原因のひとつ。トラブルを回避のするには、ガスの流れを調整する「整流板」を増設したり、ろ布の設置数を減らしたりなどの方法が有効です。
焼却炉に設置されるバグフィルターの場合、着火や爆発といった重大なトラブルも起こり得ます。微細な炭素が集塵されると、外気より圧が下がり、ケーシングの隙間から入る空気と集塵された炭素が接触。着火や爆発につながります。
バグフィルターはメンテナンスが必要です。一般的には、ろ布についた粉じんを定期的に落とす、ろ布自体を交換する方法があります。バグフィルターのメンテナンスをしないと、ろ過効率が低下し、適切なパフォーマンスを出せません。ろ布の破損や劣化するのも問題でしょう。粉じんを落とすのはパルスジェット、脈動逆圧方式や、振動で落とす振動式など方式は製品によって方式が異なるのが特長です。
メンテナンスを効率的に行うには、バグフィルターにダストモニターを付けるのが有効です。ダスト濃度を計測できるため、異常やトラブルがあれば早めにわかります。交換する場合でも、ダストモニターがあれば適切なタイミングを計れるのもポイントです。結果、メンテナンスコストの削減も期待できます。
バグフィルターは集じん以外にも使えます。一般的に、粉体の捕集や乾燥機廃棄、局所集じんや粉砕品の回収、空気輸送の気抜きや黒鉛除去、外気の取り入れなどさまざまです。バグフィルターは幅広い用途で使えて利便性は高いといえるでしょう。ただ、どんな用途でも、ニーズに合わせた適切なろ布の素材やメンテナンスを定期的な実施は必須です。ろ過風速の調節もしなければなりません。
バグフィルター用ろ布に使われる材質は主に以下のようなものがあります。それぞれの特徴と共にご確認ください。
ポリエステル | あらゆる分野で多用されていますが、高温、高湿度下での加水分解およびアルカリガスに注意が必要。 |
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ポリプロピレン | 使用条件が90℃以下であれば、耐酸、耐アルカリに優れる。 |
アクリル | 高温でも使用可。耐酸性に優れ、加水分解も起こらない。 |
耐熱ナイロン | 190℃以下での排ガス処理に多用されるが、耐酸、 耐アルカリに注意が必要。 |
ポリイミド | 耐熱性と耐酸性に優れているが、アルカリガスおよび湿度に注意が必要。 |
PPS(ポリフェニレンサルファイド) | 耐薬品性および耐熱性に優れているが、酸化剤、臭素の使用に注意が必要。 |
ガラス | 耐熱性に優れているが、原則として1m/min以下での使用が必要。 |
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン) | 耐熱性、耐薬品性に最も優れた素材で、ダスト剥離も良好。 |
PTFE/ガラス混入 | PTFEに15%ガラスを混入した繊維。耐熱性、耐薬品性に優れ、ケーキ剥離も良好。 |
本メディアでは、ろ布メーカーの中でも、オーダーメイドの工業用ろ布に対応と記載している企業の中から、信頼と実績を積み重ねてきた企業として、創業年数が長い企業3社を若い順にピックアップしました。各社の特長を詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。なお創業年数やオーダーメイド対応と記載のある企業に関しては2021年10月調査時点のものとなります。
<注目ポイント>
<対応している過装置>
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