公開日: |更新日:
ろ布は、大きく分けて3つの織り方によって作られています。どの織り方で作られているのかによって特徴が異なるので、代表的な織り方である平織・綾織・朱子織それぞれの特徴を確認しておきましょう。
平織とは、3種類の中でも特に緻密であり、英語では「Plain weave(プレーン・ウィーヴ)」と呼ばれる織り方です。経糸と緯糸を交互に交差させ、1本1本上下に組み合わせる形で織っていきます。
緻密になるのは、糸が交差している部分が多いのが理由です。そのため、細かい粒子でも逃すことなく、しっかりろ過できます。ろ過する粒子の大きさによっては平織以外のろ布を選択すると目的を果たせない可能性もあるため、注意が必要です。
ただ、平織の緻密さはメリットである一方、目詰まりを起こしやすいデメリットにもつながります。
一般的には高圧用のろ布として使用されることが多いです。表面には凹凸がなく、平滑なのも特徴です。織り方が簡単なことに加え、丈夫で摩擦にも強いことから、広く利用されています。
平織で織られたろ布は、硬くてハリがある生地になります。伸縮性はそれほどありません。
綾織は、経糸と緯糸を2本ずつ抜かすような形で交差して織っていく方法で、斜文織り(しゃもんおり)とも呼ばれるのですが、これは生地の表面に「/」のように見える畝が浮かび上がることが関係しています。
通常の綾織は、綾目(/の畝)が右上りとなり、「右綾」「正斜文」と呼ばれますが、左上がりになると「左綾」「逆斜文」と呼ばれ、英語では「Twill weave(ツイル・ウィーヴ)」と呼ばれる織り方です。
仕上がりがしなやかな生地になり、また、平織とは異なり伸縮性があるのも特徴です。1本ずつ交互に織っていく平織とは違い、糸が浮いている部分が多くあります。そのため耐久性はそれほど高くありませんが、シワになりにくい織り方で平織と比較すると目詰まりもしにくくなります。
綾織は、前述した平織と、後述する朱子織の中間あたりの特徴を持った織り方です。対応できるものが多いことから、ろ布では特に一般的な織り方でもあります。糸の密度を高くできることから、厚地の生地を織れるのも綾織の特徴です。
朱子織は、英語だと「Satin weave(サテン・ウィーヴ)」と呼ばれる織り方です。他の織り方と比較すると目詰まりが起こりにくいことに加え、ケークの剥離性においても優れています。
経糸、緯糸のどちらかがほとんど表面に現れないような形で織られているのが特徴です。経糸と緯糸が交差する点は目立ちません。
表面が滑らかで、綾織と同様にしなやかな生地に仕上がります。また、サテンをイメージするとわかるとおり、平織や綾織と比較すると光沢感が出るのも特徴です。ただ、傷が付きやすいことに加えて摩擦には弱いので、注意しなければなりません。
集塵機のフィルターで選択されることが多いです。他の織り方と比較すると空隙が大きくなることから、粒子捕捉性は良くありません。
ご紹介した平織・綾織・朱子織は「三原組織(さんげんそしき)」と呼ばれます。三原組織は、ろ布だけではなく、さまざまな生地の基になるものです。
三原組織のうち、どれに該当するろ布を取り入れるのかによって、それぞれの生地が持つ特徴やデメリットが変わります。そのため、これからろ布選びをしようと考えている方は、ろ過するものに合わせ、適した三原組織の生地を選択しましょう。
フィルタープレス用ろ布とは?
選び方や漏れトラブルの原因を解説
本メディアでは、ろ布メーカーの中でも、オーダーメイドの工業用ろ布に対応と記載している企業の中から、信頼と実績を積み重ねてきた企業として、創業年数が長い企業3社を若い順にピックアップしました。各社の特長を詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。なお創業年数やオーダーメイド対応と記載のある企業に関しては2021年10月調査時点のものとなります。
引用元:公式HP
https://www.ohtsuka-jitsugyo.com
<注目ポイント>
<対応している過装置>
引用元:公式HP
http://www.nakao-filter.co.jp/
<注目ポイント>
<対応している過装置>
引用元:公式HP
https://kitamuraseifu.co.jp/
<注目ポイント>
<対応している過装置>