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今回は、ろ布の意味やろ布が使用される業界、適切なろ布を選定するメリットを詳しくご紹介します。
ろ布とは、ろ過を行う際に使用される布のフィルターを指します。様々な材質があり、木綿、羊毛、合成繊維、ガラス繊維など、ろ過する対象によって使い分けられています。ろ布には、主に織布と不織布のどちらかが使用されます。それぞれにメリットがあり、しっかりした強度を求めるなら織布、通気性や性能を重視したいなら不織布とそれぞれに合ったろ過を選択していくとよいでしょう。不織布の場合、フェルトが主な素材で近年ではニードルフェルトに表面加工を施したものも開発されています。
また、振動払い落とし形式の機械では、織布がバグフィルターに使用されます。反対に、それ以外の機械では、ろ過の速度が速い不織布を採用する場合が多いでしょう。
ろ布の使用が多い業界は製造業。製造業といっても幅広く、食品などのろ布使用は、製品を作り出す際に使用します。電子部品の場合は製品を作った後の排水処理の際に使用されるので、どの段階でろ布を使用するかによって、ろ布の選び方が変わります。ろ布の選び方で需要やコストも変わりますが、ろ過機の導入段階で選定したろ布をそのまま使用していることが多いので、ろ布を選んでコストを削減できることを知らない会社も多く存在します。
適切なろ布を選定するメリットは、「コスト削減」「交換頻度を抑えられること」です。よいろ布を選んだ場合、従来使用しているろ布より値段が高いものになる場合がありますが、長期間的に見ると交換頻度が少なくなり、年間の費用が抑えられるものもあるので、比較する場合は、長期的に利用した場合どのくらいかかるのか見る必要があります。
ろ布は、現在使用しているものだけではなく、お客様からヒアリングを行ったうえでオーダーメイドすることも可能です。専門的な知識を持ったろ布専門業者にお願いすることで、バリエーション豊富なろ布の中から適切なものを選ぶことができます。それぞれの会社や機械に必要なろ布を使用し、効率アップや改善を行えるので、まずは専門業者に相談してみるのが良いでしょう。
ろ布の通気性・通気度とは、1秒間に1cm2の面積を通り抜ける空気の体積を表します。これによって、ろ布の目の粗さが分かり、孔が広いか狭いかが分かります。しかし、通気性が高いか低いかは、対象粒子や条件によって変わります。
どのような織り方で織られているのかによって、ろ布の特徴が変わります。基本的な織り方は、三原組織(さんげんそしき)と呼ばれる平織・綾織・朱子織の3種類です。ろ過するものの種類に合わせて選択する必要があります。
バグフィルターのろ過効率を高めたり、ろ布が傷んだりするのを防ぐために効果的なのが、プレコートと呼ばれる処理です。灰や消石灰などをろ布の表面に散布してプレコート層を作ることによって、目詰まりを予防する効果もあります。
使用済みのろ布は、正しい処分方法で処理する必要があります。ろ布の中にはダイオキシンを含んだばいじんが付着しているようなものもあるため、適切に処理しなければなりません。ろ布は産業廃棄物の扱いになるため、産業廃棄物のマニフェスト制度についても十分理解したうえで取り組んでいくことが重要です。ろ布処理の流れも確認しておきましょう。
ろ布メーカーの中には、日本酒用ろ布に対応しているメーカーもあります。日本酒は食品ということもあり、糸や材質にこだわるメーカーもあるようです。このページでは日本酒用ろ布の製造・販売に対応しているメーカーを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
ケークろ過は、表面ろ過とも呼ばれているろ過方式です。表面上にケークと呼ばれる堆積層をつくるため、徐々にろ過効率が低下するデメリットがあります。一方の閉そくろ過は、毛管の入り口または内部に物質を蓄積させるろ過方式です。物質を捉える場所によって3種類に分けられます。
リテーナーは、集じん装置のろ布を支えるために使われている部品です。材質はステンレスなどの金属で、さまざまなメーカーが製造しています。なお、メーカーによっては溶接を使わないなど、強度を高めたリテーナーを取り扱っています。
ろ布の規格に関する基本的な知識として、材質、構造、糸の種類が重要です。材質は環境に応じて、ポリエステルやポリプロピレンなどを選び、通気度や織り方も考慮します。適切なろ布の規格選定ポイントについても、併せて紹介しています。
本メディアでは、ろ布メーカーの中でも、オーダーメイドの工業用ろ布に対応と記載している企業の中から、信頼と実績を積み重ねてきた企業として、創業年数が長い企業3社を若い順にピックアップしました。各社の特長を詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。なお創業年数やオーダーメイド対応と記載のある企業に関しては2021年10月調査時点のものとなります。
<注目ポイント>
<対応している過装置>
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